【完全版】ライバーの確定申告って必要?やり方や種類を徹底解説します!

「ライブ配信で稼げるようになってきたけど、確定申告ってした方がいいのかな・・・」
「ライバー活動してるけど、税金のこと全然分からない・・・」
「確定申告ってどうやるの?」

ライバーとして稼ぎ始めると、今度は税金について心配になってきますよね。

この記事で紹介すること
・ライバーに確定申告が必要な理由
・納める税金の種類
・ライバーが経費にできるものを紹介しています。
・確定申告の細かいやり方や申請方法

この記事を読むだけで、スムーズに確定申告ができるようになりますよ。

ライバーとして活躍するためにも、税金のコントロールは重要です。

どこよりも細かく解説しているため、確定申告への不安が解消できますよ。

安心して確定申告するためにも、この記事はブックマーク必須です!

ライバーでも確定申告は必要なの?

普段は会社員などで給料をもらい副業でライバーをしている方は、ライバー収入が年間で20万円以下であれば確定申告は不要です。

しかし、収入20万円以下で確定申告が不要なのは「所得税」のみで、「住民税」は別途申告が必要です。

所得税は申告不要でも住民税は申告が必要、と言われても困惑しますよね。

そのため専業でも副業でも、ライバー活動で収入を得ている方であれば、迷わずに確定申告をした方が安全です。

専業や副業でライバーをしている方は、積極的に確定申告をしてくださいね。

なぜライバーにも確定申告は必要なの?

正しく確定申告をすれば余分な税金を払わずに済んだり、払いすぎた税金が戻ってきたりします。

一方、確定申告をしないと納税漏れ(脱税)でペナルティを受けてしまったり、社会的な信用がなくなったりするなどデメリットばかりです。

実は、最近ではSNSの投稿から納税漏れの発覚に繋がる事例もあります。

特にSNS発信に力を入れているライバーも多いですよね。

「儲かっていそうなのに申告がない」と怪しまれて、調査が来てしまう可能性がありますよ。

ライバー収入はどの所得に当てはまる?

ライバー活動で得た収入は、「事業所得」または「雑所得」のどちらかに分類されます。

雑所得でも確定申告は可能ですが、当サイトでは「事業所得」として確定申告をすることをおすすめします。

事業所得であれば「青色申告特別控除」が使えて最終的にオトクになるためです。

事業所得として認められるためには、いくつか条件があります。

①営利目的で事業を営んでいること
②継続的に取り組んでいること
③事業を営むために労力をかけていること

以上の項目が判断基準とされます。

最終的な判断は税務署が行いますが、ライバー活動を継続的に行っていて収入を得ていれば、ほとんどの場合は事業所得として認められますよ。

ライバーが払わなければいけない税金について

ここでは、ライバーとして収入を得た場合に払わなければいけない税金について紹介します。

まず知っておかなければいけない税金は以下の4種類です。

・所得税
・住民税
・事業税
・消費税

税金の全体像を把握することが確定申告への第一歩なので、最後までしっかり確認してくださいね。

所得税

1つ目は「所得税」です。

所得税は国に納める税金で、1年間稼いだ所得に対してかかります。

税率は5%~45%で、稼げば稼ぐほど税率が上がる仕組みです。(累進課税制度)

自分で計算して税務署で確定申告する必要がありますよ。

住民税

2つ目は「住民税」です。

住民税はあなたが住んでいる都道府県&市町村に納める税金で、税率は所得に対して原則一律10%です。

「田舎の方が住民税が安くなるらしい」という噂がありますが、よくある勘違いなので気をつけてください。

住民税は確定申告後に市町村へ所得の情報が伝わり、情報をもとに住民税が決定されます。

所得税が決まると住民税が決まるため、やはり確定申告は重要ですよ。

事業税

3つ目は「事業税」です。

事業税も所得に対してかかる税金です。

確定申告をすると通知がきます。

利益が290万円以下の人は免除され、税率は0%~5%です。

職種別に事業税の有無があり、判断は税務署によって様々です。

そのため事業税の有無については、管轄の税務署に確認するのをおすすめします。

あなたの税務署の所在地は、国税庁公式サイトから確認できます。

“ライバー”は事業区分では非課税だと判断をされる場合が多数ですが、ライバーは比較的新しい職業です。

そのため、税務署によって異なる判断をされる場合があります

事業税を非課税にするためには“どんな仕事をしているのか”を説明できるようにしておいてくださいね。

消費税

4つ目は「消費税」です。

消費税は前々年の売上が1000万円以上の場合にかかる税金で、売上が1000万円以下の場合は納めなくてOK。

1000万円以上になった年の2年後だけ支払いの義務が発生します。
(昨年は1000万超→義務アリ 今年は900万円→義務ナシ)

売り上げが1000万円を超えるトップライバーになってから気にしなくてはならない税金です。

所得税 住民税 事業税 消費税
税金を納める先 地方自治体 地方自治体 国・地方自治体
税率 5~45%
(累進課税)
原則一律10% 0~5% 前々年の売上が1000万を超えた場合に計算
税金計算 自分で計算して確定申告 確定申告をもとに自治体が計算 確定申告をもとに自治体が計算 自分で計算して確定申告
納付期限 翌年3月15日 翌年6・8・10月・翌々年1月(4回払い) 翌年8・11月
(2回払い)
翌年3月31日

ライバーが確定申告で経費にできるものとは?

ここでは、確定申告するにあたって一番気になるであろう「経費」について紹介します。

経費の基本と、ライバー活動で経費にできるものを確認することで税金をコントロールできますよ。

経費の基本について

経費は、自身の仕事に関連したもの・事業をやっていなければ支出しないものという考え方をします。

つまり、ライバー活動の売り上げに貢献しているかが重要です。

経費については明確なルールがありません。

そのため、以下を基準にして判断しています。

経費の基準
・その人の仕事に関係しているか
・世間の常識的に経費にできるか?

ライバーが経費にできるもの

具体的にライバーが経費にできる代表的なものを紹介します。

・スマホ
・PC(編集や配信に使う場合)
・カメラ
・照明器具
・三脚
・マイク
etc

経費の基本はライバー活動の売り上げに貢献していることなので、以上に挙げた以外のものでも経費にできます。

例えば、弾き語りで使う楽器や配信専用のコスプレ衣装なども経費にできますよ。

また、ネット上には「これは経費にできない」という情報があふれていますが、大切なのは「この費用は仕事で使った」と説明できて相手を納得させられるかどうかです。

経費にできるかどうか迷ったときは、あなたのライバー活動の売り上げに貢献したかどうかを考えてくださいね。

ライバーに知っておいて欲しい「家事按分」について

ライバーの多くは自宅から配信していますが、実は自宅の家賃や光熱費を経費に計上する方法があります。

「家事按分(かじあんぶん)」という方法で、仕事もプライベートもまたがる費用の中で仕事で使っている部分だけ経費にできる仕組みです。

仕事で使用している”時間”や”場所”の広さで割合を割り出して経費に計上します。

家事按分で大切なのが、どうしてその割合なのかをきちんと説明できることです。

常識的に考えておかしくなければ大丈夫ですが、10割は却下されてしまうので注意してくださいね。

これって何費?勘定科目一覧

経費はよく、「~費」に分けられます。(例:タクシー代=旅費交通費)

ここでは、確定申告で経費を計上するときに「これって何費?」と困らないために大体の目安を紹介します。

勘定科目 内容
交際費 営業目的の接待の飲食代、贈り物など
旅費交通費 電車・バス・タクシー代、宿泊費など
車両費 ガソリン代、高速代など
取材費 取材にかかった交通費など
修繕費 カメラやマイクの修理費など
消耗品費 10万円未満のPC、文具や名刺など
広告宣伝費 広告掲載料など
新聞図書費 書籍、電子書籍、雑誌など
会議費 打ち合わせの飲食代など
外注費 外部への業務委託費など
地代家賃 家賃、月極駐車場代など
通信費 インターネット利用料、ドメイン代、サーバー代など
水道交通費 電気・ガス・水道費など
租税公課 一部の税金(事業税・固定資産税など)、収入印紙代など
※所得税と住民税は経費になりません
研修費 セミナー参加費用など
支払手数料 銀行の振込手数料など
支払報酬 税理士や弁護士への報酬など
諸会費 セミナー参加費など
雑費 どの項目にも当てはまらない経費
※勘定科目は自分で設定できるため、雑費はあまり使用しない方がいい

確定申告は青色申告がおすすめ!青色申告のメリット

実は、確定申告には以下の3種類があります。

確定申告の種類
・白色申告
・青色申告(10万円控除)
・青色申告(65万円控除)
確定申告は青色申告一択です。

ここでは、青色申告のメリットを以下に3つ紹介します。

確定申告のメリット
・税金が減ってお得になる
・赤字を繰り越せる
・高額なものを一回で経費にできる

青色申告のメリットは魅力的なので、確定申告をしていない方や白色申告しかしていない方は青色申告のメリットを確認して、青色申告にチャレンジしてみてくださいね。

メリット①:税金が減ってお得になる

青色申告のメリットの1つ目は、税金が減ってお得になることです。

最低税率(所得税5%・住民税10%)でも65万円控除されれば15%の税金が減ります。

つまり、最低税率の課税所得195万円の方でも9万7000円分オトクになります。

実は、白色申告は青色申告と同じ手間で控除を受けられないので大損になってしまいますよ。

▼注意

2020年の確定申告(2021年2月16日~3月15日期間中に行う申告分)から、青色申告特別控除の控除額が改正されます。

今後も65万円分の控除を受けるためには、e-Taxによる電子申告をする必要があります。
e-Taxについて詳しく知りたい方は国税庁:e-Taxについてを確認してみてください。

また、e-Taxではマイナンバーカードが必要なので必ず準備してくださいね。

メリット②:赤字を繰り越せる

青色申告のメリットの2つ目は、赤字を繰り越せることです。

青色申告は赤字が出たら翌年の確定申告の黒字と相殺できます。

赤字の繰り越しは最大で3年間できます。

赤字が繰り越せるメリットのおかげで、「まだ全然稼げていない・・・」という方でも独立しやすくなっていますよ。

「フリーランス初年度に貯金を食いつぶしてしまった・・・」という場合に使えるので、ライバーとして独立する場合のために覚えておいてくださいね。

メリット③:高額なものを一回で経費にできる

青色申告のメリットの3つ目は、高額なものを一回で経費にできることです。

本来は高額なもの(10万円以上)は一度に経費にできず、定められた期間に分けて経費にする必要があります。

一方で青色申告の場合は、30万円未満までなら1年で経費にできます

青色申告なら高額なパソコンを購入したときでも、複数年に分けて経費にする煩わしさから解放されますよ。

開業届と青色申告承認申請書について

青色申告で確定申告をするためには、開業届と青色申告承認申請書を提出する必要があります。

開業届は開業から2ヶ月以内またはその年の1月1日~3月15日の間に申請するようにしてください。

期限を過ぎてしまうと青色申告ができるのが来年からになってしまいますよ。

「ライバー活動を始めてしばらく経つけど開業届を出していない!」という方も、なるべく早く申請するようにしてくださいね。

青色申告承認申請書は、青色申告を始めるために必要な書類です。

65万円控除を受けるためには、青色申告承認申請書の「複式簿記」を必ず選択してください。

「複式簿記」を選択し忘れると、せっかくの65万円控除が受けられなくなってしまいますよ。

開業届と青色申告承認申請書を提出しよう!

開業届と青色申告承認申請書は、税務署に行って直接もらうor国税庁の公式サイト開業届/青色申告承認申請書からダウンロードできます。

必要事項を書いたら税務署に郵送するか、直接提出して完了です。

既にお伝えしましたが、青色申告承認申請書の「複式簿記」を必ず選択してくださいね。

しかし、開業届をどう記入すればいいか悩んでしまう方も多くいます。

そんな方におすすめのツールが開業freeeです。

開業freeeなら質問に答えるだけで、無料で書類を自動生成してくれます。

簡単に開業届を作成できるため、自分で記入するのは難しそうだという方にぴったりですよ。

青色申告の流れについて

開業届と青色申告承認申請書を提出して青色申告をする準備が整ったら、青色申告の流れについて確認しておきましょう。

▼青色申告の流れ
①経費で使った領収書を保存

②1月1日~12月31日の間、日々の取引を帳簿につける

③帳簿をもとに青色申告決算書(4枚)を作成

④確定申告書B(2枚)を作成

⑤税務署に提出

青色申告決算書や確定申告書Bを作成するためには、日々の帳簿づけが重要です。

青色申告65万円控除を受けるためには、簿記のルールに沿った「複式簿記」での記帳が必要になります。

簿記の知識がないと使えなさそうに思えますが、会計ソフトがあれば簿記の知識がなくても簡単に帳簿をつけてくれます。

また、自動で青色申告決算書を作成してくれるのでとてもオトクです。

おすすめの会計ソフト
・やよいの青色申告
・マネーフォワードクラウド会計
・freee

会計ソフトは、ないと確定申告ができないくらい重要なツールです。

インストール型ならやよい、クラウドなら特にマネーフォワードがおすすめです!

帳簿をつけるときの注意点
ライバーの収入は、ダイヤやポイントを獲得した時点ではなく、換金する時に売上に計上します。
年末年始の帳簿づけには注意が必要です。

実際に青色申告で確定申告をしてみよう!

青色申告の流れを理解して準備が整ったら、さっそく確定申告してみましょう!

確定申告で必要な書類は「青色申告決算書」「確定申告書B」です。

青色申告決算書を作成しよう

「青色申告決算書」は税務署で直接もらうか、国税庁公式サイト(青色申告一般用)でダウンロードできます。

青色申告決算書には以下の4枚があります。

青色申告決算書の種類
①損益計算書
②売上の内訳
③減価償却
④賃借対照表

損益計算書と賃借対照表とは
・損益計算書:1年間の稼ぎと経費を載せる書類。帳簿をもとに作成。
・賃借対照表:資産と負債について載せる書類。

青色申告決算書は日々の帳簿づけをもとに、会計ソフトが自動で作ってくれるため心配無用ですよ。

確定申告書Bを作成しよう

「確定申告書B」国税庁公式サイト:確定申告書等作成コーナーから簡単に作成できます。

▼「確定申告決算書B」を作成するために必要なもの
必須
・青色申告決算書

ある場合
・源泉徴収票
・生命保険の控除証明
・医療費の明細書
・ふるさと納税などの領収書

▼「確定申告書B作成」の流れ
国税庁公式サイト:確定申告書等作成コーナーにアクセス

②提出方法を選択(2020年の確定申告分から、65万円の青色申告特別控除を受けるためにはe-Taxの利用が必須になりました)

③「所得税コーナーへ」をクリック

④「左記以外の所得がある方」の「作成開始」をクリック

⑤生年月日などを入力

⑥収入と所得について「事業所得」の入力ボタンをクリックして入力画面に進む

⑦「売上」「(青色申告特別控除後の)所得金額」を入力
→青色申告決算書の「売上(収入金額)」と「所得金額」をそれぞれ写せばOK

⑧「売上の内訳」と「源泉徴収額」を入力

⑨「控除」について入力(国民健康保険や国民年金、ふるさと納税など)
→「基礎控除」は全員適用されるため必ず「38万円」を記入しよう!

⑩「青色申告の特典」について入力
→青色申告特別控除額65万円を必ず記入しよう!赤字の繰り越しも記入できる

⑪税額が確定

⑫名前や納税地、マイナンバーや還付金受取口座を入力

⑬完成!

確定申告を提出しよう!

「青色申告決算書」と「確定申告書B」を記入し終わったら、提出しましょう!

税務署に提出するものは主に以下の3つです。

提出するもの
・青色申告決算書
・確定申告書B
・控除証明や源泉徴収票など

提出方法も以下の3つあります。

提出方法の種類
・税務署に持参する
→締め切り前は混む

・郵送で提出する
→控えの返信用に自分宛ての返信封筒と切手を忘れずに

・e-Taxで提出する
→今後も青色申告特別控除(65万円)を受けるならe-Tax!
※ICカードリーダーなど別途用意が必要なものがあります。

期限を守らないとペナルティが発生してしまうため、提出期限の3月15日までに忘れずに提出してくださいね。

▼確定申告のペナルティ例
・青色申告特別控除のの控除額が大幅減額される
・青色申告取り消し(2年続けて遅れた場合)

まとめ:確定申告をマスターしてライバー活動しよう

この記事ではイチから確定申告できるように細かく解説しましたが、自力で確定申告をするのってとても難しいですよね。

実際、確定申告を完璧にこなせる人は少ないです。

「確定申告を1人でやるなんて無理!!」という方は、プロに任せてしまうのも手です。

ライバー事務所に所属すると、大変な手続きは事務所提携の税理士が引き受けてくれます。

税金をコントロールできれば、今よりももっと安心してライバー活動できますよ。

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