ーーまず簡単に、自己紹介をお願いします。
ーーすごいですね! SUさんがライブ配信を始めたきっかけを教えてください。
そこで、室内で一人でできる、ライブ配信を始めたのです。
ーーライブ配信、相当バズっているとお聞きしました。
コメント数など新人では異例の数字とか。
そうなんですか?
あまり実感はないですが、嬉しいですね。
ーーなかなかできないことだと思います。
最初はどのような配信から始めたのでしょうか?
ライブ配信をするにあたり、まず考えたのが「自分の軸がなければいけない」ということです。
自分の軸といえば、もちろん「音楽」。ですからライブ配信では、自分たちの曲はもちろん、皆さんが知らないテクノだったり、ノンジャンルでかけています。
「今も洗い物しながらSUさんのライブ配信を聴いています」というようなコメントをたくさんいただきます。
ーーSUさんがライブ配信で心がけていることはありますか?
1〜2時間前には準備を始めることです。時間を守らないのは良くないので。
配信内容はいいかげんな時もありますが、時間はきっちり守るようにしています。
早めに準備することで、「昨日この曲をリクエストされたけど、手元に音源が無いから買っておこう」と余裕をもって動けますし。
ーーリクエストに答えてもらえたら、リスナーも嬉しいですね。
そうですね。リスナーさんに「あ、これ私だ!」と喜んでもらえる配信を心がけています。皆がわかる話もしつつ、「あなたと俺だけ」の部分をフォロワー全員と共有するのが理想です。
ーーSUさんは、他のライバーの配信を見ることはありますか?
よく観ていますよ。同じ事務所のjuliちゃんもよく見ますね。想像もつかないような大きな夢を抱いているのが、画面越しから伝わってきます。あとは「ラップがやりたくて離婚した」というSUB(SUB-rhyme)ちゃんとか。
ーー音楽系のライバーをチェックすることが多いのでしょうか?
実は、最初は何もしていませんでした。
でも他のライバーの皆さんは、フォロー、エール、シェア、リツイートなど工夫していますし、「俺も自分を売り込んでいかなきゃな」と、最近は力を入れています。
「シェール」とか「エロウ」と言い間違えることもありますけど(笑)
最近ではリスナーさんもコメントで「99エロウ」をくれたりします(笑)
ただ、新規のリスナーさんには「何のこっちゃ」になってしまうので、疎外感を与えてしまわないよう気をつけています。
ーーなるほど。SUさんご自身のことを、一言で表すなら何でしょうか?
「マリモ」ですね。
ーーマ、マリモ!?
勝手に周りの人からの光を浴びて大きくなって、流れに乗ってドンドン転がっていっちゃう、マリモ。何の意志も持たない。
ーー軸のお話も出てきたので、ふわっとしたマリモは意外でした。
「太陽があるところに行く」というのが、俺の軸ですから。
俺みたいなタイプの方が、ライブ配信に向いていると思いますよ。
飽き性で、どんどん転がっていく。飽きるからこそ「もうちょっとこういうことをやってみよう」と試行錯誤して、新しいスタイルが生まれるんだと思っています。
ーーSUさんが、これからライブ配信で挑戦したいことは何ですか?
ソロをやりたい。新曲を作りたいですね。
今は新型コロナウイルスで、多くのアーティストがライブ活動をできていません。
アピールする場所は、限られてしまっています。
ですから、「ライブ配信というやり方もあるよ」と示したい。
あとは、ライブ配信を通じて、音楽のスターを出したいとも思っています。プロデュースをやってみたい。
ーーSUさんプロデュース、話題性十分ですね。
AKB48は、秋葉原に劇場を作って、お客さんが少ないときから毎日公演をしていましたよね。
あれの17Live版です。才能ある子を見つけて、「ライブ配信やってみたら?」と声をかけて、◯◯坂みたいにユニットを作りたい。ライブ配信界の秋元康さんを目指します (爆笑)
ーーONECARAT(現在の所属事務所)だけでも、才能のある子はたくさんいますよね。
はい。リスナーの皆さんも、「あのライバーとこのライバーが、一緒に何かやっているところを観てみたい」と思うことが絶対あるはずなんです。
今はお互いが「個」で配信している状態。
一緒に配信するときも「対決」だったりします。
今の事務所は、配信のノウハウはたくさん持っていますが、音楽のノウハウはまだまだこれからです。そこをうまくコラボさせることで、事務所の新たな強みも作り出せるのかなと思います。
他には、リスナーからのギフトだけに頼るのではなく、企業案件も積極的に取っていこうと、今動いています。事務所は「SUが自分で取ってきた案件については、事務所は介入しない。でもケアはするから」と言ってくれています。
昔のタレントは、事務所が仕事を取ってくるのが「当たり前」だったと思うんです。
でもこれからは、タレントもどんどん発信力をつけ、実力のある人が自分で仕事を取れるようになってくる。
これが、新しいネットタレントの稼ぎ方の「当たり前」になっています。
ーーそうですね。SUさんには、ぜひロールモデルになっていただきたいです。
そのためには、まず自分がライバーとしてトップを目指さなければと思っています。
くだらない下ネタしか配信してないですが(笑)
ーーライバーのトップ、SUさんなら狙えると思います。
そんなSUさんの目標、目指しているゴールはありますか?
夢としてあるのは、自分の手で壊してしまったグループ、RIP SLYMEの再結成です。
もう一度ライブをやりたい
このままじゃ申し訳なさすぎる。
この場所を自分が作って、許してくれるならそこに参加してもらいたい。
メンバーもこの場所を作ったところで来てくれるかくれないかは
これからの自分の誠意の見せ方次第だと思ってます。
ライブ配信をしているのは、その軍資金を集める意味もあるんです。
ーーそうだったのですね。目標金額を、うかがってもよろしいでしょうか?
1億5千万円です。武道館を借りて、機材、照明、舞台、演出……それからメンバーへのギャラ。おそらく、それくらいかかります。
迷惑をかけた人たちに頭を下げて、もう一度、1年半……2年以内には、武道館でライブをやりたい。
アーミーやギャングの人たちにスタッフに入ってもらったり、17Liveでご縁があった人と制作をしたりすれば、今までにない面白いものができるのではないかと考えています。
RIP SLYME時代にお世話になった制作会社さんとかもいるんですけど、その人達も何とか還元できたらな、と思います。
まだ誰にも言っていないので、勝手に考えていることですが。
ーー再結成、楽しみにしています!
最後に、これからライブ配信を始めたい方へのアドバイスがあればお願いします。
あれこれ考えすぎない方が良いと思います。やってみて、3ヶ月毎日やってダメだったら辞めればいいだけ。
一人きり、無観客の状態で始められること、ありのままの自分を出せるのが、ライブ配信の良さです。
周りに惑わされず、自分を信じて、良いと思う曲を歌い、良いと思うものを作る。
好きなように配信した方が長続きしますし、続ければちゃんと花は咲くはずです。
RIP SLYMEは2001年にメジャーデビューした、5人組のヒップホップユニットです。
2018年に一旦5人での活動を休止しています。
RIP SLYMEに加入する前には、EAST END ✕ YURIのダンサーとして、紅白にも出場しました。